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58歳でパソコンを買った銀行員が、
81歳でアプリ開発者になった話

若宮正子さん

今日は若宮正子さんの話をさせてください。「世界最高齢のアプリ開発者」と呼ばれる方です。

始まりは58歳。定年間近の銀行員だった若宮さんが、パソコンを買うんです。1990年代前半の話です。

理由がいいんですよ。パソコン通信で人とつながってみたかったこと。そして、お母さんの介護が始まったら外に出られなくなるから、家にいながら外の世界とつながる手段がほしかったこと。実際、退職とほぼ同時に介護は始まったそうです。

で、このパソコン、つながるまでに3か月かかります。3日じゃないですよ、3か月😅 それでもあきらめずに接続して、シニア向けのコミュニティに参加して、新しい世界が始まりました。

ここで終わっても十分いい話なんですけど、この方の本番は80代なんです。

スマホのゲームって若い人向けばかりで、シニアが楽しめるものがない。じゃあ作ってもらおうと若い知人に頼んだところ、返ってきたのは「あなたが自分で作ったらいい」という趣旨の言葉でした。

普通なら「いやいや、無理無理」で終わる場面じゃないですか。当時81歳ですよ。

若宮さんは、作りました。プログラミングを学んで、約半年かけて、ひな人形を正しく並べるゲームアプリ「hinadan」を完成させて、2017年2月に公開します。

その4か月後、Appleの世界開発者会議WWDCに招待されるんです。CEOのティム・クックさんが、若宮さんを「世界最高齢のアプリ開発者」として紹介しました。82歳の元銀行員が、世界中のエンジニアの前に立ったわけです。翌年には国連でも英語でスピーチしています。いや、すごくないですか🔥

ご本人の言葉で、大好きなものがあります。

「足りないものは『時間』、持て余しているものは『好奇心』ですもの!」

58歳のパソコンも、81歳のアプリも、火種は同じ好奇心なんですよね。ただ、81歳のときは「自分で作ったら」という一言が着火剤になった。

言った側は、たぶんそこまで考えていません。でも、受け取った側が本気にしたら、一言はここまで人を運ぶんです。

もし最近、誰かに「やってみたら?」と言われたことがあったら。……それ、試しに本気にしてみませんか?😊