32歳のとき、トライアスロンを始めました。
……と言うとかっこいいんですが、自分から始めたわけじゃありません。会社の同僚と上司に巻き込まれました。気づいたら出ることになってた。そういう始まり方です。
で、ここからが問題なんですけど、当時の僕、25メートルしか泳げませんでした。
トライアスロンって、いちばん短いレースでも750メートル泳ぎます。長いと1.5キロ。25メートルで息が上がる人間が、その30倍です。しかもプールじゃなくて、海。
このままだと溺れるな、と思いました。
かっこいい動機じゃなくてすみません。でも本気でそう思ったので、スイミングスクールの体験レッスンに申し込みました。とりあえず泳げるようにならないと、話にならないので。
そのプールに、明らかに年上の男性がいました。聞けば、トライアスリートだと言う。
失礼かなと思いつつ、聞かずにいられませんでした。
「何歳から始められたんですか?」
「62からです」
その方、73歳でした。62歳で始めて、11年続けてる。25メートルで溺れかけてる32歳の目の前に、そういう人が立ってたんです。
頭をガーンとやられた感じでした。
僕はずっと「もう32歳だし」と思ってたんですよね。何かを始めるには遅い、って。でもよく考えたら、その「遅い」って誰が決めたんだと。誰かに言われたわけでもないのに、自分で勝手にそう決めてただけでした。
だって、62歳の人が「もう62歳だし」と思ってたら、あの日あの人はプールにいなかったわけで。
夢や目標を叶えるのに最初に必要なのは、才能でも環境でもなくて、まず自分で「できる」って決めること。自分の可能性は、自分で決めていい。
これが、CHAKKA-MANの原点です。人の心に火をつけることで、何歳からでも何にでもなれる世の中をつくる。いまやってることは、全部ここから始まってます。
ひとつだけ付け加えると、この出会い、待ってたら起きてません。溺れそうになって、体験レッスンに申し込んだから、たまたまその日そこに居合わせた。
火って、動いた先で拾うものなのかもしれません。
ちなみに、2026年8月8日に会社を作りました。資本金は73万円。あの日の73歳から取りました。
あなたの中にも、「もう◯歳だし」でフタをしてるもの、ありませんか。……それ、フタだけでも開けてみませんか?